CELICA



番外編-TOYOTA CELICA-
トヨタ セリカ GT-FOUR RC

 

 今回は知る人ぞ知る、セリカの限定バージョンです。1992年のWRC(世界ラリー選手権)参戦をめざし、グループAホモロゲーションベースモデルとしてGT-FOURに水冷インタークーラーなどかれこれ手を加え、世界5000台のみ限定発売されたモデルです。日本では1800台販売のうちの1台がこの車です。
CELICA GT-FOUR に“RC(Rally Compettion”がついています。

なんとなく見覚えのあるセリカのなかでも車幅は当時、5ナンバーだったセリカの中でGT−FOUR Aとともにブリスターフェンダーを備えた唯一の3ナンバー仕様でした。ボンネットに開いた巨大なエアインテークや噛み付くようなフロントバンパーの怒迫力はセリカとは思えないほどの押し出し感があります。

オーナーのBear氏いわく、最近では忘れられた形のせいでセリカとは気づかない若者!?にオリジナルチューンドマシンに間違えられることもしばしばだとか。国産なのか外車なのかわからないモコモコした真っ赤な車に周りの車に道を譲ってもらうこともよくあるそうで、確かにブルドック風だから怖そうですね。

      

気になるスペックは直列4気筒DOHC16バルブターボの1998cc(3S-GTE)とよく熟成されたエンジンをベースに235ps/6000rpm、31.0kg-m/4000rpmに仕上げられています。もちろんフルタイム四駆です。ホイルはノーマルではなく白のOZホイールがよく似合っています。

足回りはフロントがトキコ、リアがポテンザのショックとサスの関係でノーマル時より5センチ車高が落ちているそうです。購入から約11年間で12万キロを走っているこのマシンは未だに衰えを感じさせないポテンシャルを発揮しています。Bear氏が大事に大事にされている車なのです。

エンジンルームは見事に綺麗です。テインのピロアッパーやニッカドバッテリー、ブーストコントローラーもついています。最近ではアーシングもほどこされ、アイドルの安定がよくなったとのこと。ほかにはウレタンボディ補強やメッシュブレーキホース、TRD強化クラッチにクイックシフトなどサーキットも意識されている様子。長年乗っていると壊れていくのを修理するついでにちょこちょこチューンされていることが伺えます。

ブーストをMAXにすると300ps近くを搾り出すことも出来るそうですが、ご老体に鞭打つのは避けて普段は鷹のツメをかくしてらっしゃるそうです。特に雨の日は戦闘能力があがるのでS.GT-Rも食べられてしまったそうな・・・


「10年以上乗っていると思いどおりに操れるんじゃないですか?」と聞くと、「いやあ、コーナーでアンダーオーバーが交互にくるし全くもって行く方向がわからない車ですね」??「どうやって操るんですか?」とたずねると「とにかく祈ってアクセルをONにすればなんとかなってきたんですよ、乗りこなせない難しさがずっと乗ってきた理由かも知れないね。」とのお言葉をいただきました。う〜ん飽きないジャジャ馬ということですね!

それでは私が運転してみましょう、な、重いハンドルですね「B氏:元からです・・」、あのクラッチのつながりが「B氏:強化ですから・・」、あららワイパーが動いちゃった「B氏:ウインカーはこっちです!」、もういいです交代してください (.>_<;
と、私はねをあげてしまいました。

吹け具合はトヨタ車らしいまったりとした具合だが、踏み込めばBLITZのマフラーが心地よいサウンドを奏でる。しっかりと回転にあわせてトルクが付いてくる感じだ。直線での加速もすばらしく、つかいものになる過激なレスポンスをもっている。とくにコーナーからの立ち上がりは4輪にグワッと力がつたわる、それはオーナーには悪いがまるでオフロード車のそれに似ている。ちょっと荒々しい感じが高速コーナーでの難しさにつながるような不安がのこった。
ただ、常用域でのコーナリングは純正LSDがしっくり仕事をこなしながらちゃーんと周りの車より前へと押し出してくるところが“RC”の称号をもつ由縁ではなかろうか。

少しBear氏のために補足しておくと、この足回りにおちつくまで時がかかったそうだ。ホモロゲーションベースモデルとしてデビューを飾ったため、ノーマルの状態では真っ直ぐさえ走るのに気をつかい、どっぷりとした足回りに途中までしか補強されていなかったボディや重いだけのインタークーラー(Bear氏談)・・・本物の装備が途中までしてあるのは生殺し・・・と考えるか、やはりベースと割り切ってしっかり金をつぎ込むかをしないとラリー王、セリカは駄目なようだ。

壊れても部品もすくなく、エアロパーツなんて無い?よってなかなか思い通りチューンしにくい、少々、庶民的でない性格をもつこのセリカだが、手を入れるたび良くなるところが11年間相棒として乗り続けることが出来たんでしょう。なかなかそんなに長い間オーナーでおられる方も私も含めて少ないこの頃、もちろんBear氏の惚れ込みかたも根性モノという気がいたしますが(笑)
走行12万キロを越えてもまだまだ絶好調のエンジンはこれからもBear氏と走り続けることでしょう。

  

最後に雨天にもかかわらず、Bear氏にはご協力を賜りましたことをお礼申し上げます。


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